単勝馬券を買わないほうがいい理由

ゴール手前で手綱をゆるめる騎手がいる。一人二人ではなく、そういう選手が最近は増えてきたと感じる。
これは、世界記録更新の度にボーナスを得られる取り決めがあったロシアのオリンピック選手のような狙いがあっての行為ではない。馬への負担を軽減する意図と考えるほうが妥当だ。

騎手が雑誌のインタビューで語った内容で、「勝敗にはこだわらない、走り切れば充分」という考え方があった。参加することに意義がある、という考えに近い。しかし、このような考えが蔓延ると、騎手達レース参加者と馬券を購入してレースの勝敗を見守っている人たちの間で、競馬という競技が別物になってしまう危惧がある。

2011年2月、甘木特別で事件が起こったのも記憶に新しい。
黛弘人騎手がゴール前で追うのを止めて、2着になった件である。ネットでも「ガッツポーズしようとしていたし、勝ったつもりで油断したんだろうが、2位だった」「1位にならないように八百長を指示されていた」等、色々な憶測があった。この行為は油断騎乗とみなされて、JRAの刑罰としても厳しい実効30日間の騎乗停止処分が下された。

しかし、騎手がどんなに厳しい処分で見せしめにされても、納得のいかない人たちもいる。もし勝っていれば、単勝で10倍ついていた馬である。該当の馬券を購入していた人たちは納得できないだろう。

単勝に限った話ではないが、特に、一着にならないと意味が無い単勝馬券購入者にとっては死活だ。このような事件が起こり得る可能性を考えると、単勝は極めて危険性の高い馬券になってしまっているのが現状だ。騎手のそんな気まぐれな振る舞いに左右されてしまうのでは、予想もなにもあったものじゃない。

八百長を疑われないように、「参加することに意義がある」ではなく、「最後までベストの記録と勝利を狙う」よう、JRAは騎手のレース上での行為を徹底的に指導していただきたい。

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